こんにちは、精神保健福祉士・社会福祉士の久木田みすづです。
今回のコラムでは、「婚活が上手くいかない原因」についての考察を記事にしています。
ぜひご一読ください。
婚活が上手くいかないなら、過度の一般化が原因かも
時は2000年代に入り、数十年前のように年頃になったら親戚や知人がお見合いの話を持ってくるという習慣は、とても少なくなりました。「待っていれば結婚できる」という時代はとっくに過ぎ去り、「結婚したければ自分で相手を探すために行動する」ことが当たり前になったのです。
そのため、結婚したいと思う多くの女性は、友人の紹介や結婚相談所、婚活アプリなどを駆使して、精力的に理想の結婚相手を探しています。
しかし、婚活を一生懸命におこなっても、一向に上手くいかない女性たちが少なくありません。それには、過度の一般化がひとつの原因になっていることが考えられます。
過度の一般化とは?
過度の一般化とは、交流分析などの心理学分野で使われる用語で、ある特定の物事を、あたかもごく普通のこととして捉えてしまうことを言います。例えば、婚活中の女性であれば、「婚活市場にいる男性は、普通に素敵な人はいない」「結婚している人は、一般的に幸せになっている」「未婚男性は、平均年収600万円以上は稼いでいる」などがあります。
しかし、実際に上記のような考え方は、すべて事実ではありません。婚活している男性の中にもすばらしい人はいますし、結婚していても夫婦仲が悪いなどで、不幸だと感じている人もめずらしくありません。。また、未婚男性(25歳~34歳・東京都)の平均年収で600万円を超えるのは、3.5%のみというデータも示されています*。
つまり、過度の一般化による思想が強まれば強まるほど現実とかけ離れてしまい、婚活が上手くいかなくなる可能性が高くなるのです。
「まったく同じ」はあり得ない!過度の一般化を気にしないために
過度の一般化に陥らないためには、どうすれば良いのでしょうか?
それには、まず自分の婚活に対する考え方を見つめなおす必要があります。過度の一般化の最中にいる女性は、無意識にそれをおこなっていることが多いものです。だからこそ、無意識を意識化させることがポイントになります。
1.普通・一般的・平均などについて客観的にとらえてみる
私たちは、普通や一般的、平均などというイメージをどこから仕入れてきているのでしょうか?それらの多くは、今までの人生で見聞きしたり、経験したりしたものによって作られています。
確かに、今のように多くの人が婚活サービスを利用していない時代においては、結婚相談所に行くこと自体がマイナスに捉えられていたかもしれません。また、ドラマやマンガなどで「結婚すると幸せになる」というストーリーが描かれることもめずらしくないため、独身より結婚した方が幸せだという価値観を持ったということもあるでしょう。さらに、テレビなどで一流企業の未婚男性の年収を紹介する番組もあり、すべての未婚男性はその水準だという錯覚を起こすことも少なくないのです。
しかし、「普通の基準って何?」「一般的とはどういうこと?」「平均の対象は誰から測ったの?」と冷静に考えてみてください。
このように物事を客観的に見ることで、絶対的や100%はあり得ないことなんだなということが分かってきます。そうすることで、自分の考え方がとらわれ過ぎていた、今度は○○のような視点から見てみようという意識も生まれてくることでしょう。
2. 第三者にサポートしてもらうのも手!カウンセリングを視野に入れる
どのような考え方を持てば良いのかは理解できるけれど、自分だけで問題を解決するのは難しいという方も多くいるかと思います。そのような場合には、カウンセラーの力を借りることも大切です。
カウンセリングは、自分の悩みをカウンセラーに話すことで問題が整理され、自分自身への気づきがあったり、より効果的な考え方や対処ができるようになったりすることも可能です。
カウンセリングを受けるには、病院やカウンセリングルームに出向く方法もありますが、現在ではメールやビデオコールなどで、カウンセリングを受けることもできます。このようなオンラインを利用すれば、自宅にいながら相談が可能なので、悩んでいる方は一度試してみるのも良いですね。
LIB Laboratoryでも、オンラインカウンセリング、LINEチャットカウンセリングをおこなっています。ご自身の婚活に、上手に取り入れて、婚活の悩みを一緒に解決していきましょう。
【LIB Laboratory オンラインカウンセリング】
参照
*中央大学の山田昌弘教授の調査・2002年
◆心理カウンセリング
◆LIB Laboratoryの公式LINE
久木田 みすづ Misuzu Kukita
カウンセリングセンターや精神科病院に勤務。うつ病などの患者さんや、その家族に対するカウンセリング・相談や支援を経験。以前より好きだった「文章で表現すること」を活かし、現在はメンタルヘルス系の記事を執筆するライターとして、多くの人に心と体をケアする大切さについて積極的に伝えている。
<保持資格>日本心理学会認定心理士、精神保健福祉士(国家資格)、社会福祉士(国家資格)
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