「最近、いつもイライラしている」
「子どもに八つ当たりしてしまって申し訳ない」
そんな経験は、どんな方にもあると思います。
ストレスフルな時代を生きていれば、誰でも抱える「怒り」の感情。この感情を持つこと自体は、悪いわけではありません。しかし、その「怒り」をコントロールできなければ、人間関係に亀裂が生じてしまうことになります。
つまり、怒りと上手く付き合っていくことは、現代において欠かせないツールなのです。
今回は、怒りのコントロール方法である「アンガーマネジメント」について、ご紹介します。
怒りと心理学の関係性
怒りの感情そのものは、実は悪いものではありません。むしろ、怒りや悲しみを抑えこんだり、我慢してしまうことの方が、心身にとってよくないと言われています。
きちんと心の中の思いを表現し、適切に怒ったり、悲しんだりすることによって、ストレスを軽減することができるのです。心理学において怒りは、「自分を防御するためのもの」として存在するのです。
アンガーマネジメントとは?
「アンガーマネジメント」とは、怒りと付き合うためのスキルのことを言います。この力を身につけると、言葉で表せないような怒りの感情を自分なりに整理したり、適切にコントロールすることができるようになります。
自分を俯瞰してみることができるようになるため、家庭や職場においてのトラブルを事前に回避することができるようになるのです。
1.アンガーマネジメントを用いて、怒りをコントロールする方法
アンガーマネジメントは、単に怒らないようにするスキルではありません。大切なことは、怒るべき時と、怒りを感じる前に「スルーする」時を区別するようにすることです。怒りを感じる場面はたくさんあるかと思いますが、その全てに対して怒りを感じ、その度にヒートアップすると、それだけで疲れてしまいます。
もし怒りを感じたら、深呼吸をする、6秒待つ、という方法が有効です。これは、大人だけではなく、子どもにも有効です。
2.価値観の違いを受け入れる大切さ
イライラは、相手との価値観の相違であることが多いです。私たちは、それぞれ生きている過程で形成された価値観があります。それは、必ずしも他人と同じとは限りません。そのため、他人と価値観があまりにも合わない時、それが怒りとなって現れるのです。
普段から、自分と違う考え方があるということを意識し、「この人はこう思っているんだ」と客観的に見れるようにしていきましょう。少しずつ、その訓練を重ねていくことで、怒りが湧く前にコントロールすることができるようになっていくでしょう。
3.ストレスを「溜め込まない」ことが肝心
怒りの感情を持ち続けることや、それによってストレスを抱え込んでしまうことは、心身にとって効果的ではありません。アンガーマネジメントを利用しながら、上手に怒りをコントロールしていきましょう。
どうしても自分の気持ちが抑えきれず、苦しい状態が続いている場合は、周りの人に相談することで、解消していくことが大切です。また、近くに相談できる人がいない時は、カウンセラーに相談してみることも検討してみてくださいね。あなたの怒りの原因に寄り添いながら、解決法を導いてもらうことができます。
ストレスを溜め込んで、怒りが爆発しないよう、日頃からできることを少しずつ重ねていきましょう。
現代を生きる上で、「怒りと上手く付き合う」ことは欠かせないスキルです。怒りを感じたら、それをうまくコントロールできるように、アンガーマネジメントを試してみてくださいね。どうしても、イライラがおさまらない時にはカウンセリングも利用してみましょう。
参考URL:
Canvas マイナビエージェント
◆心理カウンセリング
◆LIB Laboratoryの公式LINE
久木田 みすづ Misuzu Kukita
カウンセリングセンターや精神科病院に勤務。うつ病などの患者さんや、その家族に対するカウンセリング・相談や支援を経験。以前より好きだった「文章で表現すること」を活かし、現在はメンタルヘルス系の記事を執筆するライターとして、多くの人に心と体をケアする大切さについて積極的に伝えている。
<保持資格>日本心理学会認定心理士、精神保健福祉士(国家資格)、社会福祉士(国家資格)
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