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男性不妊で妊娠ができない!どうやって治療すればいいの?


不妊症とは、夫婦生活が健全で、子どもを授かるためにタイミングをきちんととれているにも関わらず、1年経過しても妊娠に至らないケースを言います。不妊症の場合、まずは検査でその原因を探ることをお勧めします。

ここ数年でだいぶ状況は変わったように思いますが、知識がないばかりに未だに不妊は「女性側に問題がある」と決めつめる人がいます。また、女性自身も「自分の体や心に問題があるから子供ができないのではないか」と自責の念に駆られる方もいます。

しかし、それは間違いです。女性も男性も同等に不妊の潜在的原因を持ち合わせているということをまず認識しなければなりません。


帝京大学医学部泌尿器科アンドロロジー(男性科学)診療によると、男女両方に不妊の原因があるものを合計すると男性因子による不妊は実に40-50%を占めるといわれています。


■男性に不妊検査をお願いする勇気

男性の中には、自分の生殖能力に疑問を抱いていない方もいます。そういった男性に、不妊の可能性があるかもしれないと伝えるのはなかなか勇気のいるものです。その上、クリニックにいって不妊の検査を受けて欲しいと切り出すのも、パートナーがプライドの高い方なら尻込んでしまう人もいるでしょう。

しかし、検査をしないことには治療を始めることができません

まずは落ち着いた雰囲気の中で、パートナーとじっくり焦らずに妊活を成功させるために必要な項目などを書き出し、その中にお互いの身体検査として不妊検査を含ませるのも良いかもしれません。不妊には腫瘍などが起因している場合もあるからです。

<男性不妊の主な原因>

男性の不妊には主に3つの要因が挙げられます。

1.造精機能障害 

先天的機能障害以外にも精巣腫瘍、脳下垂体疾患、精巣炎ほかが原因として挙げられます。

2.精路通過障害

先天的機能障害以外にも鼠径ヘルニア、嚢胞性線維症、パイプカット手術後などで精子の通り道が塞がっている状態を意味します。精子の通り道に問題がある場合は精液内に精子がなく、いわゆる無精子症と診断されます。

3.性機能障害

勃起や射精障害、性欲低下などが挙げられます。

(帝京大学医学部泌尿器科アンドロロジー資料参照)


■男性不妊、どうやって治療すればいいの?

男性不妊については、大まかに分けると内科的治療、外科的治療(手術)、漢方やサプリメントなどを服用する治療法があります。


内的治療は、例えば勃起不全などの性機能を回復させるために薬を服用します。内科でも脳内の機能が原因で性機能が低い場合などは内分泌療法として定期的な注射を打ち機能の改善を試みます。また、精液に多くの精子を造るために喫煙やアルコール摂取などの生活習慣を改善します。

外科的治療では、手術によって性路再建を行ったり、精管の閉塞を開いたり、精巣や陰嚢の皮膚から精子を取り出し、体外で卵子と受精させたりする方法も挙げられます。

(日本生殖医学会資料参照)

その他、男性に精子がないがどうしても女性の卵子と受精させたい場合は、ドナーによる精子との人工授精や体外受精という方法もあります。


■精神面でのいたわり

メンタル面も性行為には大きく影響しているため、セックスが上手くいかない、射精に至らないない、性欲が湧かないなど、海外にはセックス専門のカウンセラーやカップルカウンセラーなどが不妊治療に加えられています。

妊活では体のことばかりに目が向き、心のケアが忘れがちになります。医師に助言をもらい、パートナーと治療計画を作って進めることが大切なのはもちろんですが、ぜひ、妊活にメンタルケアも取り入れていきましょう。


◆心理カウンセリング


 

安藤 麻矢 Maya Ando


ライター歴20年。専門分野は社会科学。趣味は動物の短編を書いたりイラストを描いたりすること。同情よりも共感が少なくなっている世の中、小さな手助けが人の心を救えることを信条としている。米国大学にて心理学学位取得、香港の大学にて健康行動学でマスターを取得しており、グローバルな視点と知識をもとにしたコラムを執筆している。LIB Laboratoryでは自身の介護経験を通じて感じることを心理学的な視点を交えてお伝えしている。

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