鉄分不足が卵子の染色体に影響を与えることや、貧血の状態がホルモンにも子宮環境にも影響を与えることがわかってきています。しかし、貧血が不妊の原因のひとつであることは、あまり知られていないようです。
今回は、貧血の原因や貧血の解消法、そして、妊娠のために貧血を解消しておきたい時期についてみていきましょう。
普段から貧血気味だと自覚のある方も、まだ血液検査を受けたことがないという方も、ぜひご覧ください。
■どうして貧血になるの?
貧血の原因は、貧血の種類によっても違うため、貧血の理由はさまざまです。
ただ、病気以外の一般的な貧血では、食生活が偏ったことが原因で鉄の摂取量が必要量よりも少ない場合や、赤血球やヘモグロビンを作るための栄養が不足している場合が多い傾向にあります。
赤血球やヘモグロビンを作るために必要になる栄養は、ビタミンB2や葉酸です。ビタミンB2と葉酸が不足している貧血はビタミン欠乏性貧血と呼ばれていて、赤血球を作るのに必要な鉄分が不足する貧血は、鉄欠乏性貧血と呼ばれています。
■貧血を解消しておきたい時期
妊活をしている間は、妊娠しやすいカラダをつくるためにも、貧血の解消に努めましょう。特に、妊娠の1か月前から妊娠初期は、胎盤や胎児の臓器などがつくられるため、たくさんの血液が必要となります。
また、妊活をしているかどうかにかかわらず、貧血は常に解消しておいたほうがカラダは楽です。
■貧血を解消する方法とヤル気が継続する心理学
貧血を解消するためには、鉄やビタミンB2、葉酸などがたくさん入っている食品を取り入れ、野菜中心のバランスの良い食事を継続することが大切です。
また、「コミットメントと一貫性」という心理学を活用し、貧血を解消しようという気持ちを持続させていくことも有効な方法です。コミットメントとは、ある特定の行動しかとれないような状況を作り出すことを言います。
例えば、鉄やビタミンB2、葉酸の入ったお菓子しか買わない、置かない、というような状況を作り出すことをコミットメントと言い、無意識に「その状況(コミットメントされた状況)を貫き通したい」と思い、何気なくそのお菓子を食べる行動が一貫性の原理にあたります。さらに、「コミットメントをおこなうことで一貫性の原理を利用することができる」と強く信じることで、より継続しやすくなるのです。
ただし、病院で鉄剤が処方された場合には、民間療法を試したり口コミを鵜呑みにしたりせず、処方された薬を飲むようにしましょう。
■まとめ
慢性的な貧血の場合は症状に気づきにくく、血液検査などのキッカケがなければ、なかなか貧血とは自覚しにくいものです。ただ、貧血は不妊の原因のひとつにもなりますし、妊娠中も鉄分不足は深刻な問題となります。
元気な赤ちゃんを出産するためにも、貧血対策に気を配りましょう。
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山内良子 Ryoko Yamauchi
2008年頃から接客業務改善などの業務に携わりながら、資格を生かした親子クッキングイベントなどを開催。現在は主にライターとして活動し、旅や暮らし、インタビューや経営者向けの記事など幅広く執筆中。「妊活WOMAN®コラム」では、学んだ心理学を活かしながら、女性の気持ちが軽くなるような記事づくりを目指している。
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