海、虫とり、バーベキュー、キャンプ!
ママやパパ、そして、子どもたちにとっても楽しい夏がやってきました。
けれど、小さな子供たちにとって、夏の遊びは危険がいっぱいです。
危険を回避するためのルールを子どもたちが楽しく守れるよう、ぜひ、今回紹介する心理術を活用してくださいね。
■禁止されるほどやりたくなる!
禁止されればされるほど、その禁止された行為をやってみたくなるという心理現象のことを、「カリギュラ効果」と言います。
そのため、あまり厳しいルールを作ってしまうと、子どもたちに「約束を破ってね」と言っているような状態になってしまうのです。
そこで、カリギュラ効果を発揮させないために、コミットメント効果という心理術を活用していきましょう。
■コミットメント効果とは?
心理学でいうところの「コミットメント効果」とは、自分が「〇〇をする」という決意を、周りの人たちに公言することで得られる効果のことです。
◇コミットメント効果の具体例
周囲の人たちに公言したことで、「自分で言ったことだから守らなければいけない」という気持ちになりやすく、よい意味でのプレッシャー効果
約束を守ったときの自分の姿(たとえば、ルールを守ったからこそ、楽しく遊んだり食事をしたりしているシーン)を想像して自己暗示をかけることにより、ルールを守ることに前向きになり、努力することができる
では、子どもたちにルールを守る決意を公言してもらうためには、どのようにすればよいのでしょうか?
■子供がルールを作る
親が決めたルールを守らせるとなると、冒頭で説明した「カリギュラ効果」が発揮されるおそれが高いため、子どもたち自身にルールを作ってもらうのがおすすめです。
すると、「自分で決めたルールだから守らなきゃ」という気持ちが高まりやすくなります。
■まずは危険について話し合う
ルールを決める前に、どうしてその「きまりを守る必要があるのか」を話し合いましょう。
そのためには、事前に絵本や紙芝居、指人形などを使って、夏の危険について伝えておきましょう。
そうすることで、「海は急に深くなっている場所もあって危ないので、必ず大人と一緒に海に入り、うきわを使って泳ぐ」など、「ルールを守る理由」を自覚でき「具体的なルール」を作りやすくなります。
■約束が守れても褒めてはいけない
アドラー心理学において褒めるという行為は、「褒められたいという気持ちから依存心を高め、自分の思いどおりに操る行為」だとも言われています。
また、上から褒めるのではなく、対等な立場から感謝を伝えることが効果的なようです。
そのため、「やったね、えらい!」ではなく、「〇〇(子供の名前)がルールを守ってくれたお蔭で、みんなが楽しく過ごすことができたよ。ありがとう」というふうに伝えてみましょう。
■まとめ
夏は、子どもたちにとってワクワク感が高まる学びの多い季節である反面、毒を持った動物との遭遇やケガなどのキケンとも背中合わせです。
今回紹介した方法などを参考に、子どもたちが自主的にルールを守れるよう導いていきましょう。
山内良子 Ryoko Yamauchi
2008年頃から接客業務改善などの業務に携わりながら、資格を生かした親子クッキングイベントなどを開催。現在は主にライターとして活動し、旅や暮らし、インタビューや経営者向けの記事など幅広く執筆中。「妊活WOMAN®コラム」では、学んだ心理学を活かしながら、女性の気持ちが軽くなるような記事づくりを目指している。
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